2017年02月04日

花火十一

「あんた、もう少し勉強したら、って、先生が仰ってゐたよ」

「先生の云ふこと聞いても、先生と同じやうな人になるだけでせう」

「先生にそっくりになればいいぢゃないか」

「あんな蟹みたいな顏になりたかない」

「確かにね。でもお前の方が顏はでかいのだから、痩せなければ蟹にはならない」

「蟹にはならないでせうけど、蟹に似た豚になるのはなほさらいや」

「蟹に似た豚なんか滅多にゐないだらう。個性丸出しだね」

「他人事みたいに云はないで。カッちゃんも昨日より顏が蟹に近づいてゐる」

「あら、さうかしら、氣がつかなかった。これからは氣をつける」


posted by ゆふづつ at 17:29| ノンカテゴリー | 更新情報をチェックする