2012年06月28日

獨善

「社會には必ず不適合者、犯罪者等、社會に仇を爲す者がゐる。といふことだね。これも惡神の生み出すもので、基本的には仕方のないことだと。人間に不都合だからと言って、この地上から消し去ることは出來ない。

 恰もライオンがシマウマにとって都合惡いからと言って、もしライオンが撲滅されたら、シマウマが増えすぎ、草原が喰ひ盡くされる結果、つひにシマウマも滅びる。だからライオンもほどほどにゐた方がいい、みたいな?」

「そんなこと知るか。ただ、物事の一面だけを觀て、政治を行ふと、豫想もしなかった弊害が出來る例として、おぬしの擧げた例は適當かも知れない」

「ぢゃ、ライオンはほどほどの數に留めるとして、増えすぎたのは間引きし、或は適當にベジタリアン教育でも施すってことかい?何だかひどくシマウマの獨善臭がするけど?」

「さうは言っても、どんな生き物も、その程度のことは行なってゐる。ライオンだって、無益な殺生を行ふことは無いし、シマウマだって必要以上に食はれないだけの用心はしてゐる。人間なら尚更だらう。時に惡人にレッドカードを出すこともあるし、しかしなるべくなら寛大にし、許すべきものは許し、獨善とならないやうにする。それしかない」


posted by ゆふづつ at 00:00| ノンカテゴリー | 更新情報をチェックする